小さな家電店が大型量販店に勝った差別化とは セミナー復習その1

公開日:  最終更新日:2015/08/18

5月22日堺商工会議所にてセミナーを開催しました。
タイトルは「個人顧客ををターゲットとする 売れる営業戦略伝授セミナー
〜価格競争はそろそろ終わりにしませんか〜」

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参加者の95%が満足されたセミナーです。

ここではセミナーを振り返り大切なことを復習します。
今回のセミナーでは4つの重要ポイントを説明しました。
1 既存市場での競争に勝つ新たな方法はあるのか?
2 価格競争からの脱却はあるのか?
3 「モノ」ではなく「コト」を売るとは?
4 戦略の本当の意味「戦わないで勝つ」

今日は「1 既存市場での競争に勝つ新たな方法はあるのか?」についてです。

M.E.ポーター氏の著作「競争の戦略」には競争の戦略とは他者との差別化を図り打ち勝つことである。
差別化には3つのポイントがある。

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1つ目は商品、サービスで差別化する方法
2つ目は提供方法、付帯サービスで差別化する方法
3つ目は顧客対応力で差別化する方法
と記されています。

では、小さな家電店が大型量販店に勝つためにどのような差別化を図ったのかを説明していきます。
その事例を通じて、私たちでもできる既存市場での競争に勝つ新たな方法を学びたいと思います。

東京のとある郊外に小規模な家電店があります。
ある時、自社の半径3キロ圏何内に大型量販店が5件も出店してきました。
低価格と圧倒的な品揃えを武器に攻めて来られれば、小規模な家電店では対抗できません。
安売りで量販店に対抗した小規模な家電店はコストを吸収することができず、ほとんどが廃業に追い込まれることになります。

「もし、あなたがこの店の経営者ならどうしますか?」

私は毎回セミナーで参加者にこの質問をします。
しかし、大半の参加者は言葉を詰まらせて黙ったままです。
誰が考えてもこれは絶対絶命のピンチと認識してしまい、体も脳も固まってしまいます。

この電気店の経営者は「売上にこだわらず粗利35%に徹底してこだわる!」ことを決意しました。
一般的な量販店の売上げ金額が大きいので粗利は15%前後で経営が成り立ちます。
しかし、家電専門店は量販店に比べれば圧倒的に売上げ金額が少ないので、粗利は25%前後が必ず必要となります。
ゆえに、安売りで量販店に対抗した家電店はコストを吸収することができず、資金が底をつきほとんどが廃業に追い込まれることになります。
つまり、量販店には安売りでは勝てるわけがないのです。

この家電店の経営者は「売上にこだわらず粗利35%に徹底してこだわる!」ことを決意しました。
そのためには、売上高達成のための安売りを排除する必要があります。
売上高管理から粗利管理へと目標管理の変更も必要となります。

しかし、一番重要なことは「お客を絞る」ことです。

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この家電店では「自ら顧客を半減させ、高齢者に究極のサービスを追及する」ことに集中しました。
徹底したサービスをおこなうためには顧客の絞り込みが重要です。
34,000件あった顧客データーを17,000件の顧客に絞り込み徹底したサービスおこなうことを決意しました

競争の戦略の実践
競争相手との差別化には3つのポイントがあります。
1つ目は商品、サービスそのもので差別化する方法
2つ目は提供方法、付帯サービスで差別化する方法
3つ目は顧客対応力で差別化する方法

しかし、最も強力なのが顧客対応力で差別化することです。
この家電店では高齢者への究極のサービスを提供することにしました。
顧客対応力で量販店と差別化する作戦です。

しかし、ありきたりの顧客対応では量販店も行っています。
量販店ではできっこない思い切った方法が不可欠です。
この家電店が行った思い切った方法は以下の5つです。

1 お客様に呼ばれたらすぐにトンで行く!
2 かゆくなる前の手が届くサービス!をおこなう
3 電気以外のサービスでもすぐにトンで行く!
4 「お客様に遊びに来てもらう」「わくわくしてもらう」毎週のイベントを実施する
5 どこでお買い上げの商品も修理する

とくに1のすぐにトンで行く!が圧巻です。
冷蔵庫が冷えないとならば氷を持って飛んでいく
電球が切れたと電話があれば新しい電球を持って飛んでいく

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宅急便や手紙を代わりに出すこともある。
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営業車で駅まで送ることもある。

「ここまで徹してサービスしてくれるなら販売価格が高くても全体的に安いとお客が思ってくれる
かどうか。現在はそれが功を奏しています。」という経営者には説得力があります。

結局、お客の心のひだに触れるサービス姿勢が安売りで得られる以上のお客との結びつきを作り出してることになります。

・・・「だから、あんたに任せるわ!」

次は「2 価格競争からの脱却はあるのか?」についてです。

株式会社ファイブスター 代表取締役 金山義則

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